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【中部大学】宇宙に到達した国内観測ロケット搭載のGPS受信機を開発

2019/05/23

 2019年5月4日、インターステラテクノロジズ株式会社(北海道大樹町、稲川貴大社長)が開発した小型観測ロケット「MOMO(モモ)」3号機が飛行実験に成功。発射から約240秒後に地上100 kmの宇宙空間に到達した。国内企業単独で開発した観測ロケットが宇宙に到達したのは初めての快挙であったが、このロケットには、中部大学工学部宇宙航空工学科の海老沼拓史准教授が開発した全地球測位システム(GPS)用の受信機「Firefly(ファイアフライ)」が搭載された。速度を大きく変えながら飛行しているロケットの位置を正確に計測し、MOMO3号機が高度100 kmに到達したことをリアルタイムで地上の管制局に知らせることに成功している。

 開発したGPS受信機は縦22㎜、横17㎜の切手サイズで厚さもわずか3㎜。カーナビテーションシステム用機器を改良し、ロケットの速度が急激に変化してもGPS衛星からの電波を正確にとらえる機能は独自に開発した。

 従来は地上からレーダーでロケットの位置を計測していたが、民間企業が独自に高価なレーダー局を建設し維持することは困難。超小型衛星の打ち上げ需要が増加し、民間企業による小型ロケットの開発競争が激化する中、同大学が開発した小型GPS受信機は、従来の地上レーダーに取って代わる技術として期待が集っている。

(中部大学HP:https://www3.chubu.ac.jp/research/news/24950/

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