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立命館大学、英語授業にAI自動翻訳サービスを試験導入

2022/10/11

 2022年9月26日より、立命館大学は約5,000人の学部生・大学院生を対象に、英語授業においてAI自動翻訳サービス「Mirai Translator®」の試験導入を開始した。学校法人立命館と株式会社NTTドコモとの連携協定のもと、株式会社NTTドコモのグループ会社である株式会社みらい翻訳がサービスを提供する。大学の正課の英語授業で利用に一切の制限を設けず「Mirai Translator®」を導入するのは日本初(みらい翻訳調べ)。

 グローバル化が進み英語を日常的に利用する企業が増える中、学生が英語を習得する意義も、インプット型から「使えるアウトプット型英語」へと進化している。あわせて、技術の進歩とともに母国語を軸に多言語コミュニケーションを円滑に行うことができる翻訳ツールも登場し、言語習得そのものに時間をかけずに、コミュニケーションスキルを高めることのニーズも高まっている。

 

 今回の試験導入は、AI自動翻訳ツールを大学の英語授業で利用することで、学習成果や学生の心理面などにどのような変化が生じるかを検証する。英語スキル不足による学習への不安感を払しょくさせ、本来習得すべきプレゼンテーション能力の向上や、アウトプット精度の向上など、社会で使える英語スキルを、学生自身が能動的に体得することを目指す。

 試験導入期間は2022年9月26日~2023年3月31日。「プロジェクト発信型英語プログラム」を受講する学部生および大学院生(生命科学部・生命科学研究科、薬学部・薬学研究科、スポーツ健康科学部・スポーツ健康科学研究科、総合心理学部、人間科学研究科)約5,000人を対象とする。

 今後は週1回の英語授業や自習など学生が自ら日常的かつ自由に利用し、メタバース空間「NTT XR Space Web(DOOR)」との併用なども視野に取り組みを進め、2023年2月頃に本実証の報告会を行う予定。

 AI自動翻訳サービスを試験導入する取り組みは、2022年5月、立命館学園の中期計画「学園ビジョンR2030チャレンジ・デザイン」で掲げる「テクノロジーを活かした教育・研究の進化」を体現するために実施した「教育開発DXピッチ」で優秀賞を受賞している。新しい英語教育の形を模索し、改善し、成長し続けることをモットーに、生命科学部の山中司教授、木村修平准教授、山下美朋准教授、薬学部の近藤雪絵准教授をはじめとする英語教員がプログラムを企画推進する。

参考:【立命館大学】大学の英語授業にAI自動翻訳サービスを試験導入 学生・院生約5,000人を対象に、翻訳ツールを用いて新しい英語教育の可能性を検証

大学ジャーナルオンライン https://univ-journal.jp/187498/

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