2019/06/19
2004年に鳴り物入りでスタートした「法科大学院」は、需要等の関係もあり志願者減が続き、ピーク時は74校あったが現在は35校になっている。この低迷の要因の1つが、2011年に始まった、法科大学院に通わずに受験できる「予備試験」制度。この制度では法科大学院を経るより、早く法曹資格を取得できる可能性があり、人気が高まった。
6月19日に参院本会議で可決、成立した「法科大学院の教育と司法試験等との連携等に関する法律等の一部を改正する法律案」は、「予備試験制度」に対応したもの。つまり、大学と法科大学院を最短5年で終える「法曹コース」が設けられ、同大学院の在学中に司法試験が受験できる。これによって、現行制度より約2年早く法曹になる道が開けたことになる。この法曹コースは2020年度から新設され、法学部3年までに4年分の単位を取得することなどにより、法科大学院に入学できるシステム。これによって法科大学院の人気が回復できるか、今後の真価が問われることになる。
参考:http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_gian.nsf/html/gian/honbun/g19809045.htm